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罠男で小ネタ
罠男のコレクションに対する扱いがエライ酷かったのでどうにかして罠男×アーキンにしてみた。


※ネタバレ表現がありますのでお気を付け下さい。
また、BL・ヤオイ表現に嫌悪を抱かれる方は観覧をご遠慮下さい。





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・『ワナオトコ』で罠男×アーキン
・罠男だけ楽しい監禁生活1週間目


アーキンがコレクションになってから1週間が経った。

初めの頃はそれはもう火が点いたように罵詈雑言を吠え立てていたアーキンの箱は今ではすっかり大人しく静かに沈黙を守っている。
だろうな、と男は箱の中にいるアーキンの事を考えた。
今まで様々な人間をコレクションしてきたが、大抵の者は1日と立たず啜り泣き、何でもするから出してくれと懇願し始めるのが常だ。
寧ろ箱に入れられて3日間は元気に暴れていた彼の生命力には正直参った。
うっかり元気なうちに蓋を開けて噛み付かれでもしたら危険だし、実際過去に1度それで痛い目を見ている。

今よりずっと昔、クラスメイトだったガールフレンドを箱に閉じ込めた事があったのだが、か細く啜り泣く声にもう大丈夫だろうと蓋を開ければまるでハロウィンに配られるやたら勢いのあるビックリ箱の如く飛び出し男の鼻先に噛みついてきた事があったのだ。
幸い瞬時に身を引いたお陰で掠める程度で済んだものの、後少し遅ければ鼻を丸々食い千切られていたかもしれない。
見た目を裏切らない華奢で柔らかな身体と花よ蝶よと可愛がられて育った軟弱な彼女にどうしてあそこまでの気力があったのかは未だに謎だが、追い詰められた生き物は何をするかわからない。という有りがたい教訓をそこで学んだ。ちなみに彼女はその場で切り刻んでしまった。

そんな事もあってか今では入れてすぐのうちは蓋を開ける際に必ずコレクションが憔悴仕切ってから開けるよう気を付けているのだが、こうまで元気だと怪我を手当てしようにも食事を与えようにも大人しくなるまで待たなければならず、目を離した隙にうっかり死にやしないかと内心ハラハラしたものだ。
最もそんな心配などアーキンにとっては知ったこっちゃない。というかむしろ心配するくらいならこんな箱に詰めるなと言いたいのだが箱に詰めるのが男の美徳のようなものなのだから無理という話だ。

ふ、とそんな思案に耽っていたが見上げた時計の長針が12に差し掛かるのにそろそろ食事の時間だろうと男は今まで腰掛けていた箱の前に跪くと錆の浮き始めた金具に手をかけた。



――男とアーキンは同じ害虫駆除業者に勤める同僚だ。いや、詳しくは"だった"。

偶然同じ時期に入社して、同じ時期に昇進。同じくらいの年収、同じくらいの年齢――ここは本当に偶然だった――等、まるで狙ったかのように不思議と接点の多い2人がお互いの間柄を話し合うのにさして時間はかからず、仕事帰りに安い場末の酒場に誘い出して世間話を装いながらアーキンのプライベートを聞き出せるくらいには2人の仲は親密だった。
男はアーキンから色々な事を聞き出した。
借金を持つ嫁の事、給料がなかなか増えない事、隣に越してきた一家の夫婦喧嘩が煩い事、そして最近はもっぱら娘の事ばかり。
可愛い盛りでそれこそ目に入れても痛くないと豪語するアーキンは、まるで年に似合わない初恋を覚えた少年の若々しさを持って輝き男に娘が如何に可愛らしく愛らしく素直で聡明で素晴らしいかを語ってみせる。
そして男はそんな彼を間近で眺められる優越感と共に、今、自分に向けられる笑顔はここにはいない彼の血を分けた肉親であるたった一人の可愛い可愛い可愛い可愛い雌の小猿風情に向けられているのだと思うとまるで胃の奥深くに真っ赤に焼けた鉄の棒を捩じ込まれたような、そんな言い様のない気持ちに襲われるのだった――



蓋を開けるとムッと噎せ返るような血と汗の臭いが男の鼻腔を刺激する。常人にとってとても耐えられないそれは最早慣れたもので。
特に気にするでもなく中を覗き込めば、まるで折り畳むようにして仕舞い込まれたアーキンが突然明るくなった視界に何度も目をしばたかせていた。
アーキンが光になれるのをまじまじと眺めていると、男はすっかり酸化して赤黒くなった血の中に新しい赤を見付ける。
巻かれた包帯から血が滲んでいるのを見る辺り、少し席を外している間に逃げようと暴れたのだろう。
折角広がらないように縫い合わせた腹の傷も開いているらしく、真新しい血が元の色がわからなくなったズボンの上を伝い素足まで濡らしている。
こんなんじゃ、いつまで経っても気が抜けない。
もう少し落ち着いてくれたなら、痛め付けるだけじゃなくちゃんと可愛がってもやれるのに。

男は未だに反抗心を露にするアーキンの目を見詰めながら、いつになったら甘えてくれるようになるんだろうと彼の傷口に指を捩じ込むのだった。


― ― ― ―


なつく気さらさらないアーキンと早くストックホルム症候群してほしい罠男

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プロフィール

恵理

Author:恵理
好きな子ほど上手く描いてあげれないぶきっちょヘタレですm(_ _)m

ヘタレとツンデレに愛を注ぎつつ語ったり日記書いたりしながらちまちまやっていきたいなぁ・・・(遠い目)

最近の口癖は「ドキッとした」

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