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実写でデモウェの情けない話
玩具のウェイズ変形させてたらなかなか出来なくてカッとなってやった。後悔はしてない。

私の中でウェイズがどんどんアホの子になっていく・・・まぁいいか。


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・デモウェイ


― ― ― ―


今はすっかり廃れた上海の工業団地。
その中でも大規模な――だが当の昔に潰れてしまった――廃工場が存在した。
全盛期はこの工業団地一体を支える程の財力と活気に満ちていたのだろう。
今となってはその面影も無く、様々な機材が所狭しと並べられていただろう工場内に残る跡だけががらんどうになった廃工場の過去の栄光を言葉少なに語るのみだ。
そんな廃工場の広い部屋の一室。辛うじて硝子の残った窓越しに差し込む光が埃をキラキラと反射させる中で、その光の中に紛れるように巨大な”何か”佇んていた。




『ふぅ・・・』

廃工場の中でも特に広い部屋の中心でデモリッシャーは久しぶりのロボットモードにトランスフォームすると安堵の溜め息を吐いた。
大型のディセプティコンの中でも抜きん出た体躯を持つデモリッシャーがトランスフォームしても十分な余裕を持つこの工場はその規模の大きさにより、人通りの乏しい場所に建てられているからか、滅多に人間がやってくることがない。
お陰で上海に潜伏するディセプティコン――特にデモリッシャーや時々ちょっかいをかけに来るコンストラクティコン――達が人目を気にせずトランスフォーム出来る恰好の隠れ家でもある。

その日も人間がいないのを見計らってデモリッシャーはロボットモードに戻ると腕や足の間接を動かし固まった筋肉組織を解していく。
人間がいつまでも同じ体勢でいると血行が悪くなるように、彼らもまた、いつまでもビークルモードでいるとオイルの流れが悪くなるのだ。
その上潜伏している身ともあって、ビークルモードであっても自由に動き回ることの出来ないデモリッシャーにとって廃工場のこの部屋は気兼ねなく寛げる数少ない場所だった。

『デモリッシャー!』

しかし落ち着けたのもつかの間、静かな廃工場に突如そぐわないスポーツカーが飛び込んでくるや否や瞬きの間にトランスフォームするとデモリッシャーのショベル状の腕にしがみついてきた。
よく見ればアイセンサーの辺りを冷却水で潤ませている。
半泣きで飛び込んできた相棒に嫌なデジャヴを感じつつ内心『(またか・・・)』と呟くと今度は何をされたんだと溜め息を吐いた。

『・・・今度は誰に何をされたんだ。サイドウェイズ』

腕にしがみつく相棒に出来るだけ声に呆れが出ないよう尋ねる。
気弱な性格のお陰でからかわれることの多いサイドウェイズを慰めるのはデモリッシャーの役目だ。

『人間に傷付けられた!』

だが、サイドウェイズから返ってきた言葉には流石のデモリッシャーも驚いた。
人間に傷付けられた?トランスフォーマーの自分達にそう簡単に傷を付けられる人間がいるとは思えないし、この辺りで鬱陶しいNESTの連中に会ったという話も聞いていない。
そうなると傷を付けた相手は必然的にそこらにいる民間人ということになるが・・・いくらなんでもそれはないだろう相棒よ。

『人間共がそう易々と付けられるものじゃないだろう』

『それがあいつら銅で出来た薄っぺらくて丸い武器で俺の装甲に傷付けてきたんだ!』

ほらここ!と腕から離れるとデモリッシャーに見えるように人間により銅で出来た薄っぺらい丸い武器――要するに十円玉――で付けられた細い傷跡――つまり十円傷――を見えるよう左足を持ち上げた。
デモリッシャーがショベル状の手を床について屈み込めば、後輪寄りの装甲に描かれる黒いラインを縦断するように細く白い線が一本増えている。
人間の視点からしても随分と下に付けられたそれは、リペアするにも少々面倒な位置にあった。

『・・・お前、なんでまたそんな所に付けられたんだ』

『小さいからって油断してた・・・俺のビークルモードを見破るだけじゃなく、まさかあんな武器を隠し持ってるなんて・・・』

『いや、武器じゃないだろそれは』

サイドウェイズの話だけでは少しわかり難いが、恐らく傷を付けたのは人間の子供で、工業団地では滅多に見ない――工業団地にショベルカーはあれどスポーツカーがあるのがおかしいくらいデモリッシャーにもわかる――車が珍しかったか何かで悪戯したのだろう。
傷を付けた子供もまさか付けた車が金属生命体だとは思いもするまい。
その後人間の子供がどうなったかは知らないが、サイドウェイズの様子からして驚いて逃げただけだろう。
無駄な殺しをしない奴なのは知っているし、どちらかというとサイドウェイズも突然のことに驚いて逃げたクチだ。今に始まったことでないとはいえ、お前本当にディセプティコンかと問いたい・・・ビビりにも程がある。

『はぁ・・・とりあえずお前が災難な目に会ったのはわかったから足を下ろせ。はしたない』

情けないが傷痕が出来た理由はわかったしサイドウェイズも大分落ち着いたようだ。
傷の場所が場所なのとサイドウェイズの慌てようで忘れていたが、落ち着いてみれば今の自分は傍から見たら片足を持ち上げたサイドウェイズの股の間に顔を突っ込んでいるのだ。
流石にこれは不味い。
デモリッシャーは変な気分になる前に、持ち上げたサイドウェイズの足を掴んで閉じさせると自身も地面スレスレまで下ろしていた頭を元の高さに持ち上げた。
自分達しかいないとはいえ、いつ誰がくるかわからないし真っ昼間っからそんな所をまざまざと見せられてはこちらの理性が持ちかねない。

『その程度の傷なら必要ないと思うが、一応リペアで消しておけ』

『わ、わかった。それで、その・・・』

『?』

動く分にはまったくもって支障はないものの、付いた理由があまりにも情けない。というか恥ずかしい。
下手に目敏い奴に見付かってバカをひけらかす前にどうにかしなければ・・・ここはさっさとリペアして無かったことにするに限る。
なのに、肝心のサイドウェイズが一向にリペアに取り掛かろうとせずモジモジと勿体ぶったようにデモリッシャーを見上げてくるのだ・・・嫌な予感がする。

『その、デモリッシャーに治してもらいたい、んだけど・・・』


的中


『は、』

『っだから、デモリッシャーに治してほしいって・・・!』

焦れたように赤く染まったフェイスパーツと潤んだままのアイセンサーでデモリッシャーを見上げる様子は味気ない廃工場の中で酷く不釣り合いに映る。
さっきの体勢にサイドウェイズも自覚はあったらしく、足を掴まれた辺りで限界がきたのか自分の相棒はとっくの昔に不穏な気分になっていたらしい・・・こっちは意識しないよう努めていたというのに人の気も知らないで。

『・・・それくらい自分でやればいいだろう』

『こんな所一人でちゃんとリペア出来るわけないって!俺、そこまで器用じゃないし、失敗して余計傷が広がったりしたらみっともないし、』

『じゃあ他の奴に頼め』

『お、俺はっ、デモリッシャー以外の奴にこんなとこ触らせるなんて・・・っ!』

言わせるなよバカー!と叫ぶ声が壁に反射して廃工場の奥に吸い込まれていった。
いきなりのカミングアウトにおいおい誘ってんのかと思わず突っ込みそうになったのは許してほしい。
確かにその傷が少しばかり際どい位置――人間で言えば内股の辺りか――に付けられているのはわかる。
リペア側がドクターのように小型の者や、大型ならサウンドウェーブのように触手を持つ者でなければ治療者の腕が邪魔になり、さっきの自分みたく頭を突っ込む羽目になるだろう。

地球に来てからすっかり色気も何もない潜伏生活に、欲求不満な奴がいない訳がない。
勿論デモリッシャー達も例外ではない。
慣れた相手にはスキンシップを好むサイドウェイズだけでなく、忍耐強さ――あくまでディセプティコン視点だが――に定評を持つデモリッシャーまでも触れあうだけの現状に不満を感じていたりするのだ。
そんな中で身体も華奢で気弱なサイドウェイズは恰好の餌だ。
顔見知りならいいが、下手に気の荒い奴にリペアさせてうっかり襲われたら洒落にならない。
勿論こちらとて易々と食わせてやるつもりはないし、万が一そんな事があればスクラップ送りではすまない――更に言えばサイドウェイズに目を掛けているサウンドウェーブやその部下のカセットロン共も黙っているまい――サイドウェイズの貞操と下手に仲間を減らす危険性も考えれば、ここはデモリッシャーが折れてリペアしてやるのが得策だろう。
幸い、コンストラクティコンに同型を持つ身としてこれでも他の奴らより遥かに手先は器用だ。

『はぁ・・・わかった、やってやる』

『ホント!?』

『ただし、ビークルモードのままでだ』

『え~・・・』

『そこで残念がるな』

一気に喜ぶサイドウェイズにビシッとショベル状の指を一本立て、釘を挿す。
そこで残念そうな顔をするんじゃない。こういう時付き合いが長いと相手の考えてる事がわかるから嫌だ。
だから真っ昼間だって言ってんだろうがまったく。

『ほら、こっちにこい』

『ん、』

なんだかリペアに取り掛かるまでにドッと疲れたような気がする。
デモリッシャーは溜め息を吐きたいのを我慢して、嬉しそうにデモリッシャーの足元でぺたんと床に座り込んでトランスフォームするサイドウェイズを見下ろしながらそう思った。
最近ご無沙汰なのはどちらも同じだが、時と場合を考えろと再三言っているというのにこいつは・・・時々、わざと自分の理性を試しているのかと思ってしまう。
恋人に甘えられて嬉しくない男などいないというのに。

細身で特徴的なウィングを持つロボットモードから、シルバーに黒いラインが栄えるビークルモードにトランスフォームし、今か今かとリペアを待つサイドウェイズの傷跡に指先から展開したリペア用ツールを近付ける。
この際今の自分の体勢は考えないことにする。股に頭突っ込むよりは遥かにマシだ。
しかし、後少しで触れるという時に突如上がったサイドウェイズの声にデモリッシャーは顔を上げた。

『デモリッシャー!』

『今度は何だ』

また何か注文でもあるのかと顔をしかめる。
もうこれ以上妥協はしないぞと渋い顔で見下ろした。

『その・・・痛く、しないでくれよ?』

装甲のリペアに痛みも何もないだろうと思いながらも、ビークルモードの状態でもわかるサイドウェイズの甘えるような視線に思わず下腹部にゾクリとしたものを感じてデモリッシャーは誤魔化すようにリペアに取り掛かった。


――無意識でされる方がよっぽどタチが悪いのかもしれない




――おまけ――




『あっ、やぁ!』

『・・・おい』

『っん、な、に?・・・っ!』

『さっきから一々動くな。やり難いだろう』

『だ、だってくすぐったいし』

『・・・せめて気が散るから少し黙ってろ』

『ん、んんっ・・・くぅ』

『・・・・・・』

『ぁん・・・ふ、うぅっ!』

『・・・・・・』

『っひ!や、も、らめぇ・・・!』

『・・・わざとか?わざとなのかそれは?』

傷痕にツールを滑らせるたび小さくバウンドして声を上げるスポーツカーにデモリッシャーは頭を抱えたくなった。
いっそのこと声帯モジュール切ってやろうか。

『治す気があるのかないのかはっきりしろ!』

『ひゃん!だ、だってだって!』

『だってじゃない!』

『ゔうぅぅぅ!!』


― ― ― ―


10円傷付けられるウェイズ。

普通に考えてトランスフォーマーの身体に10円傷付けるとかまず無理な気がしないでもないけどそこはほら、サイドウェイズって事で(酷)
ビビりの極み、サイドウェイズ。

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(非公開コメント受付中)

プロフィール

恵理

Author:恵理
好きな子ほど上手く描いてあげれないぶきっちょヘタレですm(_ _)m

ヘタレとツンデレに愛を注ぎつつ語ったり日記書いたりしながらちまちまやっていきたいなぁ・・・(遠い目)

最近の口癖は「ドキッとした」

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